この10日間ほど大きな案件を抱えていて、書けないと思っていたけれど、

ぽっかりと時間が空いたので、

 

5/29(月)20:30〜23:00に月潟稽古場で行われた

「演劇の制作の集会2」のレポートを書きます!

 

宣伝広報チケット販売をトピックにしたのもあって

色んな方に興味を持って頂いた様子。

参加人数は20名ほどになりました。

 

 

前回同様、

兼任で制作を行っている方、団所属の俳優さん、フリーの俳優さん、舞台監督さんと、集まってくださった方は多種多様。

 

前半は

 

舞衆一ノ太刀主宰の高田一樹くんと

劇団☆ASK代表のかねことしやすくんにお話を伺いました。

二人の宣伝広報チケット販売に対する相違点を探りながら

敏腕の共通点を浮き彫りにしたいと思い、話を伺っていきました。

 

まずはかねこくんのお話を聞いて印象に残っていることを箇条書きします(この方針は変わっていく可能性も大きいという前提で)

 

*客演さんにもノルマを課すけれど、それはフェイストゥフェイスでお客様にチケットを受け渡す事によって

俳優の稽古に対する思いを持ちあげようともしている、ということ

*ノルマは必要だが買い取はさせない。赤字が出た場合は最後にはかねこくんが被るということ(今後の方針は不明)

*チラシの完成度を上げるけれど、それはお客様用でもあるけれど、俳優の気持ちをブーストする為の手段でもあること

*出来ればチケットノルマを課すことはしたくないけれど、動員800人のうち9割方が手売りや協賛してくださる方々への販売の結果なのだから、現状では「手売り」を優先している。

*一枚買って頂けるお客さまを見つけるよりも、一度に五枚買ってくださるお客様を見つける方が効率がいい。

*HP場でのコンテンツ、ASKチャンネル(youtube)は宣伝の意味合いよりも、ASKがどんな集団なのかをゆるい意味で知って欲しいという試み。自分たちがガツガツし過ぎないように息を抜く場でもある。

*単純に、地域の一区画全体をローラー作戦で営業掛けるだけでも効果はある。物量がものを言う

 

ここで、はたと思い出したのは

東京でのチラシの配布は2万枚以上で効果が2倍になるということ。その後なだらかに推移して4万枚で頭打ち。

チラシの配布は3000枚くらいの枚数では効果が薄いということ。

 

*SNS等で行う宣伝については「公演情報だけをツイート、リツイートするだけでは誰も読んでくれない。それならばやらない方がまし」

 

高田君のお話を聞いて印象に残っていること(この方針は変わっていく可能性も大きいという前提で)

*団員全員がツイッター好きである。(放っておいても自分の言葉で宣伝してくれる団員が多い)(写真の掲載も多様)

*赤字は団員が被るという前提方針(方針変更の可能性あり)

*公演に関する新情報やイベントが終ってからの情報発信のタイミングは主宰である高田君がはかっているということ

*自身が手売りチケット販売が苦手なのでノルマは一切課さないが、それでも大よそ「このくらいは売ってくれるだろう」という目算は立てている。

*イベント終了後にお客様と歓談する時間を大切にして、興味を持ってくださった方をとことん口説き落とす。コアファンの獲得を一番にしている様にも思えました。

 

一ノ太刀の宣伝が優れているなぁと思ったのは、ツイッターなどでの情報発信を全員ほぼ同時に行い、しかも、手書きのような個人の性格がにじみ出るような文章で宣伝を行っている事でした。

また、ジャンルのクスオーバーがうまく、演劇のみならず殺陣や2.5次元的世界観、ミュージシャンやダンサーの採用を臆することなく行っているのも特徴的です。演劇に興味のない方にクロスオーバー作戦は有効だと感じています。

 

両者。ノルマに関しては「あり・なし」と現状がわかれましたが、団員には作品製作にかかる費用を説明し共有することで一定の危機感を持ってもらうようにしているようです。高田君がおっとりしているように見えて実は金銭面に関してシビアだったり(赤字回避は必須)、かねこくんが金銭面においてシビアなように見えて、それよりも俳優さんのモチベーションを上げるのを第一義として手売りにこだわっていたりと、意外な側面も見えていました。両団体とも予算規模はそれなりに大きいのですが、赤字前提で行っていないというのが最も大きな共通点でした。そのためにとれる手段は企画段階から戦略的に行っているという点も同じ。客演さんを呼ぶ際も「大よそ、このくらいは動員してくれるはず」という現実的な数字も予想しているとのことでした。但し、手売りの数が少ないからといって「お客様を呼べない客演さん」と判断している訳ではなく、劇団のチケットフォームにお客様を読んでいる可能性があることも想定しているとのこと。(個々人の動員数を正確にはじき出す為にはコリッチなどの票券管理システムを使い個々人用のチケットフォームを作る必要あり)

 

また、二人とも、(僕もそうですが)主宰・企画・演出を兼ねています。「全部俺がやるのかよ〜(泣)」という状態にならないように、宣伝広報チケット販売に関しては、俳優さんを頼りに行っている現状が見えていました。予想通り「分業」はあらかじめ為されているという状況でした。但し、客演さんに「企画段階での予算規模」を伝えるわけにいかないので、客演さんの選出の際には「この俳優さんはどのくらいお客様を呼べそうか」を予想する必要がります。これは裏を返せば「動員出来ないと判断された客演さんは出演の機会が減ってしまうのではないか?」といった問題を提起します。フリーの俳優さんは俳優技術を磨く事は勿論ですが、宣伝・販売の技術の研究継続的にも行う必要がありそうです。

 

もう一つ、「商売っぽくならないように気をつけてます!」はお二人の本心でした。「お客様が引いちゃうし、金金言いたくない!」と困った様に言っておりました。ですよねー

 

 

 

ここからは、僕の個人的な見解も含めてレポートします

 

 

 

後半、全員入り混じっての話し合いの際に

「ノルマの事をわかってくれない俳優さんにどう売ってもらうか?」という制作的観点からの悩みに関しては、

「なぜ?売らなければいけないのか?企画を丁寧に話し、その上で決定される予算規模を説明するところからの情報共有が必要だと」いう話にも。

 

また、ノルマなし、低予算の作品作りは、否定されるものではないという意見もわき上がり、「もっともである」と納得もしました。ここは演劇とどうかかわっていくのか?という根源的な問題ですが、一旦お金が走り始めたらそれは参加者全員で考えていかなければいけない問題だとの認識はほぼ全員が一致していました(あたりまえか。。。)

 

「現金のやり取りが苦手(手売りがどうにも苦手)」という方も大勢いたので、何処かの会社の営業さんに「モノや目に見えないモノを売る際の心構えを教えてもらうレクチャー会」も有効なのかもしれないと考えました。関東ではそんな勉強会を実際に行っている団体もありとのこと。

 

僕からは

稽古の効果が停滞しがちな時期(本番一月前くらい)であっても、俳優さんは「なにも書けない」のではなく、「ネガティブなことを書く」のではなく、苦しい稽古の現状で「ではどうやって問題をクリアしていくか?など、苦しい状況の中に見える方法やぼんやりと見えるであろう希望を探し、文章にすることでお客様にメッセージを送り続けていくことが一番の宣伝だと思う」という主旨の話をしました。継続は力なりということで。

 

途中、

一緒に弥彦山に登ってチケットを1枚買ってもらったという猛者の話も出ました。

イベント会場で「集まってくださーい!」と見ず知らずの方々に集まってもらい、1枚1枚チラシを配付しながら「演劇に興味があるかどうか?」を聞く。。。とか。

この話には「効率が悪い」「そこまでするのなら稽古に時間を割いた方がいいのでは?」という疑問の声も上がりましたが、体育会系のノリに「すげええ!」と感嘆の声も上がりました。他の俳優さんのモチベーションを上げるための効果は確実にあるようでした。

そもそも僕が制作の分業(効率化)を考えるようになったのは、それが制作に関わる時間を少しでも減らし、稽古時間を有効に使い作品の質を上げる一助になるまいか?と思ったのがきっかけです。専任制作がいれば全て解決する訳ではないですが(制作の孤立を防ぐためにも分業を推進するのはいいことだもっと持っています)

宣伝・チケット販売に時間をかけ過ぎてしまえば、そのツケは稽古時間(稽古の質)の減少につながりかねません。この辺のバランスを主宰と演出(或いは舞台監督)を兼ねている人間がはかるのは難易度が高い様にも思えます。早い段階に戦略を立て、修羅場になる本番3〜2週間前には宣伝活動販売活動がオートマチックに分業化されている状態を作ることが肝要かと思われます。

 

最後に「チケットを売るのではなく、自分を買ってもらうつもり」でというセルフプロモーションの話にもなりました。どうやってお客様に自分をわかってもらうのか?営業の本質をついている言葉だと思いました(僕は営業経験がありませんが、優秀な営業職の友人が同じことを言っていました。。)遠回りなようでいて一番の近道かもしれないと思います。

 

2時間半の集会の中で「手売り」が基本であるというの現状が印象に残りました。同時に、もっとも手近な宣伝方法としてSNS上でも実生活の中でも俳優の露出を多くしていくことが重要だという認識を再確認しました。クロスオーバーするジャンルの住人へのアプローチも重要です。売る必要がるのかどうか?そこの見極めは単純ではなく、団体のあり方によって、演劇との関わり方によって大きく変わってくるので早い段階から座組みの意思統一をはかっておくことが重要だと思いました。本番前一週間になって「空席が多い!ヤバい!」とならないように、計画的な宣伝と効果的な販売促進を心がけることは勿論の事。

 

時間が無くてほとんど触れられなかったWEBサイトに関して、補足します。

広報は公演が無い時にいかに団体の存在をアピールするかが大切です。

公演が終わった途端に動かなくなるHPは「休団」状態に近い印象を受けます。過去の作品をデータベース化する。基礎稽古の様子をUPするなどして、「常に活動している」事をお知らせすることは大切です。

年に1〜2回の公演ペースですと、約8カ月間はHPが休止することにもなりかねません。

自劇団や作品を大勢の方に知ってもらいたい!と願うのであれば、WEB場で起こりやすい空白の8か月間をいかに充実させるかが「広報活動」の現実的な考え方なのではないかと思います。

 

以上です。

高田君とかねこ君がしてくれた話を僕なりに噛み砕いたつもりですが、誤解があればご指摘ください!

二人とも、和やかに、時に目の奥に鋭い光りを放ちながら丁寧に話してくださいました。ありがとうございました!

また忙しい中「制作」の話題で集まってくださった方々にも感謝!

 

 

さて、「分業・兼任」を基軸にして行っている「演劇の制作の集会」ですが

そろそろ具体的なレクチャー編に移行してもいい様な気がしてきました。

(皆さんの話を聞くたびにニ三枚目からうろこが落ちるのですが。。!)

 

次回は未定ですが「票券管理(チケット管理)」や「制作的なスケジュール管理」等の話で集まれればいいなぁと思っております。

 

 

 

 

  • 2017.12.13 Wednesday
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  • 12:01
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